愛媛県松山市中心部にある銀天街L字地区の再開発の在り方を検討する専門部会(部会長・曲田清維愛媛大教授、15人)の第4回会合が2日、市内であった。アーケードや路地裏といった骨格を生かしながら、段階・連鎖的に建物を更新し、街の新陳代謝を活性化させるとする方針を盛り込んだ基本計画案をまとめた。
 計画案では、第3回会合で決定した将来ビジョン「暮らしとにぎわいの共生」を基に、魅力ある「交流核」づくりのため、街の変化に合わせた適正規模の更新と、市民の関心や需要を維持するための考え方の共有が必要と指摘。
 地区に少ない医療・福祉や、広場、休憩スペース、居住機能などの暮らしの拠点づくりとともに、オフィスやコワーキングスペースなど多様な都市機能を誘導して憧れとなるエリアを目指すとした。建物更新に合わせた新たな回遊動線をつくり、駐輪場整備なども進める。
 委員からは「老朽化した建物も多い。足並みをそろえてやっていくべきだ」「街の顔や伝統、文化などをどう受け継いでいくのかが課題になる」などの意見が出た。市は、10月ごろパブリックコメント(意見公募)を実施し、年内の計画策定を目指す。